夏には夏の暮らし、冬には冬の暮らし
季節に応じて、自然と共に暮らす「暮らし方」をお伝えします

第2回 本当の「冬の快適さ」とは

初めて宿泊した、断熱性能と気密性能をしっかり兼ね備えた住宅。そこで感じたのは、「暖かい」という感覚ではなく、「寒さがない」という感覚でした。玄関に入って、ホール、そして各部屋とどこに行っても、寒さを感じないのです。そして、その家に一泊し、翌朝、またまたびっくり。寝るときは、暖房を消していたのに、朝起きても、前の夜の熱が残っていて、やっぱり寒く感じないのです。

このことを体験して、はじめて私は、これまで快適だと感じていた自分の家が、実はそうではないことに気づきました。「暖かい」と感じる家と、「寒さがない」と感じる家とでは、「快適さ」の質が違うということに気づいたのです。「暖かい」という感じは、家の中のどこかに「寒さ」があって、それを打ち消すように暖房を使用したときに生じる感覚です。「寒くない」と感じる場合は、そもそも家の中に寒い部分が混在していない。だから、打ち消さなくてはならないものはない。こうした環境を味わったことのなかった私にとって、それは、「快適さ」に対する価値観が変わってしまう、衝撃的な体験だったのです。そして、こうした質の高い「快適さ」は、徹底的に省エネルギーを追求することによって生まれます。つまり、省エネであればあるほど、快適性は高い、ということに実感をもって、確信することになったのです。

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