夏には夏の暮らし、冬には冬の暮らし
季節に応じて、自然と共に暮らす「暮らし方」をお伝えします

第3回 快適さの追求-経験値がジャマをする

省エネであればあるほど、快適性は高い。そして、こうした経験から、省エネ住宅として優れた「高断熱・高気密住宅」は、こんなにも快適で、一度体験すると誰もが驚くほどなのに、なかなか普及しない理由がわかるようになりました。その理由は、私がそうであったように、多くの人は、「自分の家は快適ではない」とは、そもそも思っていないということなのです。

自分が当たり前に「快適だ」と思っていることは、これまでの暮らしの中での習慣に基づいて意識されています。暮らしの中で自分の住まいを他の住まいとじっくりと比較する機会というのはそうありませんから、この習慣に基づいた「快適さ」に関する基準は、変化することはないのでしょう。たとえば、自分の家が寒いと感じていても、それは「冬だから当たり前のこと」「冬の室内は寒いものだ」と思ってしまうのだと思います。そして、「高断熱・高気密住宅は、スゴイ住宅だ」という噂を聞いたとしても、私がかつてそうであったように、いくら「スゴイ」と言っても、「そんな驚くようなものではないだろう」と、自分の経験値をもとに判断してしまうのだと思います。

本当の省エネルギーは、快適さのレベルを大きく引き上げ、生活の質を一変させます。ただ、その変化の度合いが逆に大きすぎるために、自身の経験の延長線上では、その「すごさ」が想像できないのだと思います。

そういった観点から、ここでは、ただ理屈をお伝えするのではなく、皆さんのご自宅の状況を自己診断することで発見し、冬の快適な家づくりを実現するための方法を確認していきたいと思います。

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