エコロジー住宅市民学校は学生ボランティアのみなさんにお手伝いをしていただきながら運営しています。講義録では、学生の視点から講義の内容を振り返ります。ご意見、ご感想お待ちしております。 今年度の市民学校は、座学では体得できない体験を重視しておこなっています。今回の講義は放射型の冷暖房システムを提案しているPS株式会社のショールームです。放射冷房のここちよい空間での講義となりました。 それでは講義の模様を学生スタッフによる講義録にてご紹介します。 市民学校主宰 甲斐徹郎のお話より 日本大学生物資源科学部 生物環境工学科 保坂純平 今回の市民学校はピーエス(株)のショールームで行われました。講義の内容はパッシブデザインについてと輻射熱に関するものでした。 ここでは、パッシブデザインに関するお話について紹介します。 まず、パッシブデザインとは間取りやキッチンの形態といった、普通家を購入する際に考えるデザインとは違い、家の外側と内側の自然をつなぐデザインであるというお話からはじまりました。 この後、実例を元にしての講義が行われました。そして、その家に何をしてあげるとよりパッシブデザインへと近づくのかを考えようというお話へと続きます。では、その実例を元にしたお話を紹介しましょう。 事例地は「ザ・ステイツ平和台」という建物です。その5階にある部屋の方もお招きして、そこのお宅の温度がどのように変化するのかというシュミレーションをその場でコンピューターを用いて行い実証するということが行われました。 @ 窓を全て閉めた状態での室内の温度測定のデータ この後、太陽の動きについても話がありました。今この講義録をお読みになっている皆さんは、西日と東日はどちらの熱量が多いとお考えですか?イメージとしては、西日が熱いとお考えではないでしょうか? また、もう一点、日射の遮断と同時に通風も大事になってきますが、通風時間が長ければ長いほど外気温と同じ温度になってきます。夜間の通風が大事になってくるというお話が出てきました。この話は、前回第1回の時にもでてきており、その内容に関しては第1回の議事録に載っています。毎回お話にでてくるということは、冷房なしで快適に過ごすにはこのことが非常に大事なことであるということがわかると思います。 甲斐さんがお話になる内容は毎回難しいことではありません。皆さんがちょっと工夫をして生活をするだけで、冷房なく快適な生活をおくれるという「おいしい」話なのです。 自分の部屋は冷房がなく、さらに西日がすごいのですが、今年は市民学校にならってすだれをかけてみました。すると非常に涼しく、「通風+すだれ」で今までよりずっと快適にすごせています。 HAN環境建築設計事務所 花田さんのお話より 日本大学生物資源科学部 生物環境工学科 4年 長谷川 亜梨沙 スライドを使っていくつかの事例をあげながら講義がすすめられた。 ここでは冬には屋根裏の暖かい空気を床暖房として使われており、全面ではないが、 b.江戸川台の家 c.老人ホーム 今回の講義では市民学校の第一回目よりもさらに具体的になり、様々な例を挙げたり、パソコンソフトによるシュミレーションを見ることにより、理解が深まったように思う。エアコンの冷風が設定温度は26℃ぐらいでも出てすぐの温度は約8℃だというのを知り、驚いた。室内のそのままの空気を冷やすことが本当に大切だということを感じた。自分の家はワンルームのアパートなので緑化をすることはできないが今年の夏は、まずはスダレをつけてみようと思う。 |